Prof009_僕の感想・ためになる話

電気自動車と原子力発電所について

2017.11.22

いよいよ電気自動車の時代が始まろうとしています。ガソリンの燃費に比べると、約4分の1とも言われる電費が魅力です。でも僕は、エンジン自動車の生産がすぐになくなるとは思っていないのです。

理由は3つあります。

ひとつは一回の充電で走ることが出来る距離が、せいぜい200Km前後と短すぎる事、急速充電の充電時間が約20~30分も必要なこと、急速充電所があまりにも少ないうえに、急速充電所で順番待ちがあったりしていて不便な車なのです。

もうひとつは、バッテリーの生産が間に合わないようです。

今は、リチウムイオンバッテリーが主流になっています。この高性能なバッテリーは、その生産の仕組みから、他のバッテリーのように、簡単に量産ができないのです。 しかし、世界中でさらなる高性能なバッテリーを研究開発していますから、走行中にエアコンや暖房ヒーターを使用しても、1回の充電で500Km以上走ることができる高性能バッテリーが、間もなく出来てくると思っています。

三つ目は、発電所がたりなくなります。

電気自動車は、小型車でも100KW前後のモーターで走っています。車に内蔵しているバッテリーの容量は20KWから30KW位だと聞いています。
一般的にはこの電力を自宅の深夜電力で充電をするのですが、これはものすごい量の電力を充電する事なのです。
なので、急速に電気自動車が販売されると、発電所がたりずに大規模停電になります。 今後において、停止中の全ての原子力発電所を動かしても、急速に普及すれば電気自動車の電力をまかなえないと思っています

ちなみに、家庭の中の電子レンジやホットプレートは、1.2KW程度です。さらにとても電気を使用するHIヒーターで2口使用している時でも、せいぜい3KWくらいなのです。

今後は電気自動車の為に、どこの家にも電気自動車を充電するための200Vコンセントが必要になります。

地球社会がエンジン自動車を電気自動車に切り替えると、これまでガソリンや軽油を消費していたのと同じ分だけ火力の発電所が必要になるのです。 ですから、今現在でも発電所がたりずに停電する国は、電気自動車は禁止になると思います

実は、電力会社はその先を見据えて、各家庭の電力メーターを電子式のスマートメーターに取り換え始めています。(スマートメーターは、電流制限ブレーカーとアクチエータースイッチを内蔵していて、ネット通信機能を備えています)
スマートメーターの取り替えが完了すると、毎月の電気料金の検針が無くなり、電力会社の社内モニターで、各家庭の電力使用状況をリアルタイムに検針ができることになります。 また、たとえば電気料金を支払ってくれないお客様の電気を、電力会社のモニター室からの操作で、スマートメーターの中のアクチエータースイッチで、停電と復旧の操作もします。

そして大きくは、地域ごと、変電所ごとに電気消費量の管理をし、電気自動車の普及に対しても電力会社のコントロールで、大規模停電が起きないよう、モニター管理をします。

電力会社は、新しく建設される建物や新築住宅に、どのような設備が設置されるのか、電気工事会社からの申請書類によって登録管理をしています。同時に太陽光発電においても管理し、お客様へ供給する電圧のバランスを管理しています。

たとえば、ある地域の電気自動車の普及がこれ以上多くなれば、その地域で停電の恐れが有るので、電力会社が電気自動車の登録制限をするというような事が予想されます。
理由は、電力会社でお客様に供給する100Vの電圧を、ほんの数ボルトの範囲の誤差になるように厳しく電圧管理をしているからです。

一方、大規模な風力発電設備や太陽光発電設備についても受け入れて管理をしています。それは、風力発電や太陽光発電からの電力が大きくなったり止まってしまったりする事で、オームの法則によってお客様に供給している100Vの電圧が許容範囲を超えて95V以下になってしまったり、105V以上になってしまうからです。
太陽光発電や風力発電は停電する不安定な電気ですから、電力会社側にとっては、お客様に供給する電圧の管理をする責任において、とても迷惑な電気なのです。

ですから、電力会社が「大きな風力発電や太陽光発電は、蓄電設備を付けた安定した電力供給でなければ買い取りはできません」と言う意味合いの指導が入るのは、理論的にあたりまえなお願いなのです。

余談ですが、先日発表されたテスラモーターの大型トラック電気自動車は、電力会社とのバランスで、沢山普及させることなどできませんから、トヨタ自動車の燃料電池バスの方が社会インフラ的に考えると、方向性が正しいと思っています。

※エンジン自動車はエンジンのトルク曲線において時速60~70キロで走ると燃費が良いと言われていますが、モーターで走る電気自動車には電費の良い速度と言うのは有りません。

走行中の空気抵抗との割合で、低速で走るほど電費が良いのですが、高速走行では速度の2倍で空気抵抗が増加しますから、電費がとても悪くなり、走行距離も短くなってしまいます。
さらに、走行中のエアコンや暖房ヒーターを使用すると、IHヒーターよりも大きな電力を使用するので、走行可能距離は短くなります。

今でもバッテリーをたくさん積めば走行距離が500Kmを超える車ができるそうです。しかしそれは、電気自動車に搭載されているバッテリーの重さがすでに200Kg~250Kgも搭載していて、さらにバッテリーを多く積むことで500Kmを超える車が出来ますが、バッテリー重量が重くなった分、モーターも大きなものを搭載しますから、さらに電費が悪くなる繰り返しが始まるのです。

すでに地球環境に大きな影響を及ぼしている温暖化ガス(CO2)削減について

皆さんご存知のように地球温暖化によって、すでに北極の氷が解け始めていて、北ヨーロッパからの貨物船などが北極海を通過し、ベーリング海峡へと航海しはじめています。

CO2削減の意味においては、当然水力発電が排出ゼロですが、その発電割合は少ないのです。他には、ガス発電所の排出ガスがとても少ないです。 でも、石油発電や石炭による発電所はCO2を排出しています。とくに安価な燃料の石炭火力発電所は最悪です。
世界的には発電所の3分の一が石炭火力発電所であり、中国に至っては、発電所の半分が石炭火力発電所のせいでスモッグの国となっていて、地球環境への影響も大きいと言われています。

ですが今、中国は国を挙げて電気自動車を普及させようとしています。電気自動車の充電設備の為に、たくさんの火力発電所を増やすことは、さらにCO2の排出が多くなるのです。
中国の狙いは自国を自動車産業の国にしたいのであり、エンジン技術では到底ドイツや日本には追い付くことができないので、CO2削減を後回しにして、簡単な技術で作ることができる電気自動車の生産に狙いをつけているのだと思います。

石油や石炭で発電をする今現在の発電所事情であれば、電気自動車よりもプリウスやフィットのような燃費の良いハイブリット車の方が、CO2を排出しないことになります。

大規模な風力発電や太陽光発電は不安定な電力ですが、発電した電力で水から水素と酸素を作り出し、貯蔵タンクにエネルギーをためることが出来ます。水素ガスは、水分と化合しやすく、鉄パイプや鉄製の貯蔵タンクが錆びてしまうデメリットを抱えていますが、LNGガス発電所と同じ設備で蒸気タービンを回す事ができますから、水素ガス発電所が今後出来てくると僕は思っています。まさにCO2ゼロの発電所です。
そして電気分解して作られる水素と酸素によって、クリーンエネルギーな水素社会が始まると思います。

後書きです。

水を電気分解した水素と酸素は、エネファームや燃料電池車にように、そのまま発電ができるわけですが、発電所のような大きな規模の燃料電池技術は、まだこれからの技術です。

CO2削減と言えば、危険なうえにとても大きな弊害を抱える原子力発電所なのですが、CO2を排出しない発電所です。 僕は、原子力発電所から発生する放射性物質の後処理技術においても、まだこれからの技術だと思っています。

地球社会は、発電所も含めてCO2削減に向けて脱化石燃料の時代が始まろうとしているのですが、アメリカと中国とが・・・

僕は、何をどう考えても、北極の氷や解けてしまった地球上の氷が、もう一度凍り始めるとは思えないのです。

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