暖房・ためになる話
電気暖房と灯油暖房のランニングコストを比較してお話します。
電気暖房のランニングコスト(使用料金)はコンセントから使用する普通の電気が1KW約24円から31円で、北海道は基本的には1KW29円ですから、電気ストーブでの暖房は手軽なのですが、煙突のないポータブル灯油ストーブの熱量に比べると、約4倍ものランニングコストなのです。
一般家庭が電力メーターを別に取り付けて利用できる北海道電力の暖房用電力「ホットタイム22」(発電所からの電力需要が最大になる夕方の2時間は電気を使用しない契約の電力)が1KW約10円です。
さらに深夜電力5時間契約の電力料金は1KW5円です。
灯油1リットルの発熱量は、電気ヒーターの発熱量(カロリー)で換算すると9.6KWの計算が一般的ですが、燃焼効率の良いストーブやボイラーでも煙突から逃げてしまう熱量を20パーセント前後と想定しなければなりません。
一方、電気ヒーターによる床暖やパネルヒーター等の計算は、ほぼ100パーセントの熱量計算です。
1リットルの灯油熱量も電気の熱量として単純にざっと分かりやすい比較数字で表すと、
※コンセントから利用するヒーター熱10KW290円
(電気ストーブ・遠赤ヒーター)
※ホットタイム22契約での電気熱量10KW100円
(温水ボイラー・電熱ヒーター)
※深夜電力5時間の契約電力電気熱量10KW50円
(電気温水器・蓄熱暖房器)
※ヒートポンプエコキュートPAM型10KW35円
(ホットタイム22電力で使用)
※灯油ボイラー煙突ロス差し引き熱量10KW200円
(ポット式石油ストーブ)
※灯油ボイラー煙突ロス差し引き熱量10KW85円
(FF型灯油ボイラー・ストーブ)
※ポータブル灯油ストーブ煙突無し型10KW70円
(灯油熱量100パーセントです)
平成22年現在の札幌の平均的灯油価格(1リットル約70円)で計算です。
札幌は寒冷地なのでエコキュートの熱変換効率を35パーセントで換算してみました。
一般的な煙突のポット式石油ストーブやボイラーの数値は、火の燃え方や煙突から出ていった空気の量だけすきま風がその部屋に入ってくる事を想定しますからアバウトです。
灯油暖房には他に想定しなければならない費用が少し有ります。灯油ボイラーは使用頻度によるボイラーその他の寿命を計算に入れて下さい。
加えて温水を循環させるポンプとボイラーの電動バーナー、排気ファン、灯油予熱ヒーターなどにかかる電気料金は、40坪ほどの住宅で適度な温度を保つ換算で、電気料金が、29円6ヶ月で1万円ほどだと言われています。
温水ボイラーはほぼ循環ポンプだけで、ホットタイム22契約料金ですから電気料金が、10円6ヶ月で2000円以下になるでしょうか。
深夜電力5時間で使用する電気温水器や蓄熱暖房器、あるいは床下の土間部分にコンクリートを流してヒーターを埋設して、床下コンクリート全体を40度に暖める深夜電力5時間で蓄熱するシステム等は、1KW5円の電気料金で利用できるので普及しています。
ロードヒーティングや屋根の融雪ヒーターなどは、一般的にホットタイム22で設計して利用します。
そして暖房システムは新たなシステムに変わりつつあります。
最近の新築住宅では、オール電化の内容が少し変化して、エコキュートやエコジョーズ等(ヒートポンプ室外機にガスバーナーを追加したシステム)のヒートポンプ方式に変わってきています。先ほど計算したホットタイム22電気暖房や灯油暖房の半分から1/3のランニングコストの暖房システムがこれからの暖房システムです。
ヒートポンプ式温水ボイラーの価格がずいぶん低価格になってきていますからイニシャルコスト(初期投資)も手頃な予算で、2009年あたりからハウスメーカーで新規採用されています。
したがってこれからの暖房はヒートポンプ方式のエコキュート(エコジョーズ)と深夜電力5時間の蓄熱暖房システムのどちらかの時代になっていきます。
ヒートポンプ方式に比べると、割高なホットタイム22電気暖房や灯油暖房は、暖房工事の見積段階では初期投資の見積書が安く設定できるので、ホットタイム22や灯油暖房の設定で見積もられて来るでしょう。
エコキュート、エコジョーズ、深夜電力用温水ボイラーは、灯油ボイラーより仕組みが単純ですから10年以上の寿命で想定されていますが、あらゆる電気ヒーターはほぼ半永久的な寿命と考えて良いと思っています。
エコキュートを含む温水ボイラーでの各部屋の暖房は経済的です。床下全部を蓄熱するシステムは、家全体を暖めます。灯油(ガス)ストーブは、部屋をすぐに暖める能力があります。朝夕しか暖房を使用しない、使用する部屋だけ暖房するのはエコですね。床下すべてに蓄熱するシステムは、建物内部がいつも乾いていますから、おそらく100年以上建物の造作部分が傷まないです。
ガス暖房についてはプロパンガスと都市ガスが、カロリーと燃料価格に大きな違いがありますが、プロパンガスに比べ、都市ガスの方が半分くらいのランニングコストです。
その都市ガスでも灯油ボイラーや灯油ストーブのおよそ20パーセントアップのランニングコストだと想定していますので、今後の暖房プランからは大きく外れてしまいます。
